金沢大学脳神経外科

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学生・研修医の方

当教室は平成26年12月1日に私が第4代目の教授に就任しました。
私は平成6年に金沢大学を卒業して20年目に教授を拝命しました。平成27年1月時点で日本では最も若い脳神経外科教授です。若さに任せて新しいことにどんどん挑戦したいと思っています。

平成16年に新医師臨床研修制度が導入されてから脳神経外科医を志す研修医が少なくなり全体として脳神経外科医は減少傾向にあります。是非多くの学生の皆さんが脳神経外科医を目指して欲しいと思います。

脳神経外科医の高齢化が進み、若い皆さんにとってはチャンスの時代が到来したと考えています。
以前は手術機会が少ないとされていた脳神経外科でしたが、多くの関連病院では自身が現役を退く前に次世代を担う若手に自身の技術や知識を伝えたいという気概にあふれています。以前より手術執刀機会に恵まれ、より早い段階で手術手技の習得が叶うでしょう。

脳神経外科学とは

脳神経外科学は脳の総合科学です。
21世紀は脳の時代。神秘なる臓器である脳の外科的治療に挑戦してみませんか。

脳神経外科の診療は問診、神経学的所見をとることから始まり、CT、MRI、 血管撮影画像を緻密に読影し、いかに治療を組み立てるかを考え、さらに治療を完結させるには手術前後の全身管理が重要となります。
外科的知識に加え、内科的知識や画像診断・神経病理の知識が必要なことからも脳神経外科学は非常に幅広い総合科学といえます。

脳神経外科学はまた、脳腫瘍、脳血管障害、頭部外傷、脊椎・脊髄疾患、先天奇形、機能的疾患(三叉神経痛、顔面けいれん、パーキンソン病)など多岐にわたる疾患を扱います。このように守備範囲の広い脳神経外科学では、幅広い診断・治療技術やこれに伴う論理的思考が身に付きます。
脳は人間としての知的、精神的高次機能を担う極めて重要な臓器ですので、障害されると目に見える様々な症状を呈します。重篤な神経症状を呈した患者さんでも治療により症状を完全に消失させたり、死に瀕した患者さんを社会復帰させることができたりするなど患者さんの状態が治療により劇的に変化します。患者さんや家族から大変感謝されやりがいのある科です。

また高齢化社会にあっては脳疾患の頻度が増しますので脳神経外科医の需要はますます大きくなります。
現在脳神経外科診療における治療方法は従来の手術顕微鏡を使用した開頭手術のみではなく、脳血管内手術、神経内視鏡が発展しすべての治療法に一人の脳神経外科医が習熟できる時代ではなくなりました。これからの脳神経外科医のサブスペシャリティーの選択肢が広がったことを意味しています。
今何に興味があるのか分からない方でも、入局後に自分の興味のあること、得意分野が必ず見つかります。
見学、研修希望の方は、金沢大学脳神経外科(kns◎med.kanazawa-u.ac.jp ※◎を@に変換してください。)までご連絡ください。

金沢大学脳神経外科学教室の特徴

脳神経外科の専門医資格を得るためには、卒後臨床研修2年の後、研修プログラムで通算4年以上所定の研修が必要です。この間少なくとも3年以上脳神経外科臨床に専従し、卒後・カリキュラム委員会が定める脳神経外科疾患の管理・手術経験の目標を満たすことが必須です。研修プログラム(病院群)は年間500例以上の手術症例を有し、医師数・設備・指導体制等の基準を満たした基幹施設・研修施設・関連施設で構成されます。

金沢大学は北陸に数多くの関連病院を有するため、様々な指導医の元、幅広い脳神経外科臨床研修が行えます。開業医を含めると55施設が関連病院としてあります。大学には教官が多く充実しているため、様々な専門領域の指導医から教育を受けることができます。きっと自身のサブスペシャリティーを持つための幅広い研修ができるでしょう。また、大学では稀な脳神経外科疾患を含めて、多彩な症例を数多く経験することができるため、短期間で臨床能力の向上が図れます。臨床研究・基礎研究も活発に行っており、研究設備も整っているため、研究に興味がある方にも充分満足できます。

また女医さんの育成にも力を入れたいと考えています。医師としての仕事を継続させつつ女性の生き方をサポートできる教室でありたいと思います。夏休みは全員連続1週間の休暇が取れます。

教室のモットー

当教室のモットーは「一緒に働ける縁を大切にして、100年後も輝ける仕事をしよう」です。縁は実に不思議なものです。人との出会いには必ず意味があると思います。人は一人では生きていけません。多くの人と出会って成長していけるのです。周囲の皆さんに感謝の念を忘れず成長を続けて欲しいと思います。

また日々の仕事においては、目先だけではなく未来も見ていきたいと考えています。100年後も輝ける仕事をするにはどうしたら良いのかを皆で語り合っていきたいと思います。

仕事は患者さんの役に立つのはもちろんのこと、自分自身の成長にも繋げていってほしいと思います。

「北陸を脳神経外科医療最先端地域にし、脳神経外科疾患に対する医療については世界一優れた医療圏にする。」ことが金沢大学脳神経外科学教室の目標です。今日の患者さんのために全力を尽くして診療にあたり、明日の患者さんのために全力を尽くして教育・研究していく教室でありたいと思っています。

教室の先生方には「人の役に立つ→人に感謝される→自分自身が幸せになる」というサイクルがあることを伝えました。大学での診療、教育、研究にもあてはまるサイクルです。このサイクルを回すたった一つのコツは「あきらめない」ことです。そして一旦回ったサイクルを止めないためには「頭にのらない」ことと「努力を怠らない」ことが重要です。この3つの「-ない」を心掛けて仕事して欲しいと思います。

そして、診療・研究なんでもよいですから、若い先生には夢をもってもらいたいと考えています。その夢を実現する手助けをすることが私のミッションです。

夢のある若い先生、是非当教室に参加して、夢を実現しませんか。皆の夢がここから描ける教室にしたいと思っています。

教室の方針

当教室では特に教育に力を注いでいます。脳神経外科医を志望する多くの方は脳神経外科手術に関心があると思います。患者さんに決して害のない範囲で、できるだけ早い段階で手術手技を習得させるよう心がけています。教官が横に張り付いてしっかり指導します。

また研究を通じて、日常の臨床に必要な論理的思考を身に付けることは医師にとって必須であると考えています。研修医、大学院生の研究教育は教官が責任もって行います。

学位研究はできるだけ本人が臨床で得た疑問を解決するようなテーマを尊重して選択しています。当教室には、脳腫瘍、脳血管障害各分野のエキスパートがおり、それぞれの指導者のもと世界レベルでの研究が推進されています。また、多くの他分野の共同研究者がこれをサポートし上質のプロジェクトになっています。

研究を行うに当たっては、研究のアイデア・構想、実験、結果解析、結果解釈、英文論文作成、投稿、査読者への返事など、学ぶべき数多くのステップがあります。最初に与えられるテーマから、これらのステップを確実に学んでほしいと思います。大学院生はまず与えられた研究テーマに取り組み、これが完了した後に、自分の興味のある分野のテーマや、最初に行った研究に関する、より発展的なテーマについて、これまで学んだ手法を用いて取り組んでもらいます。

研究をしっかりまとめ上げることにはかなりの苦痛が伴います。特に初めての時は、実験しても実験してもデータが出ずに途方に暮れることがあるでしょう。ここでくじけてはいけません。明けない夜はないのです。研究を通じて一つの成功体験をして欲しいと願っています。この体験はその後の臨床でも有効に働きます。本人の強い熱意が必要であることはいうまでもありませんが、担当教官は若い医師の熱意を見捨てません。是非強い熱意をもって当科の大学院を希望して欲しいと思います。

学位を取得し、脳神経外科専門医となった後には国内留学、海外留学の希望を叶えたいと思います。留学先については困ることはありません。私を含め海外留学経験のある教官は多くの友人が海外にいます。留学時にともに研究した仲間が色々な国で独立して独自の研究を行っています。そこで博士研究員として研究を行うことは可能です。また、自身の力で留学先を探すのも良いでしょう。教室全体で応援します。

最近の学位論文を掲げます。多くの学位論文が様々な学会で賞をいただいています。

最近の学位論文
  1. Miyashita K, Kawakami K, Nakada M, Mai W, Shakoori A, Fujisawa H, Hayashi Y, Hamada JI, MinamotoT.
    Potential effect of glycogen synthase kinase 3b inhibition against human glioblastoma.
    Clin Can Res 15: 887-897, 2009 日本脳神経外科学会奨励賞
  2. Tamase A, Muraguchi T, Naka K, Tanaka S, Kinoshita M, Hoshii T, Ohmura M, Shugo H, Ooshio T, Nakada M, Sawamoto K, Onodera M, Matsumoto K, Oshima M, Asano M, Saya H, Okano H, Suda T, Hamada JI, Hirao A.
    Identification of tumor-initiating cells in a highly aggressive brain tumor using promoter activity of nucleostemin.
    Proc Natl Acad Sci U S A 106: 17163-17168, 2009 日本分子脳神経外科学会学会賞
  3. Yoshida Y, Nakada M, Sugimoto N, Harada T, Hayashi Ya, Kita D, Uchiyama N, Hayashi Yu, Yachie A, Takuwa Y, Hamada JI.
    Sphingosine-1-phosphate receptor type 1 regulates glioma cell proliferation and correlates with survival of patients with glioblastoma.
    Int J Cancer 126: 2341-2352, 2010
  4. Sano H, Toda M, Sugihara T, Uchiyama N, Hamada J, Iwata H.
    Coils coated with the cyclic peptide SEK-1005 accelerate intra-aneurysmal organization.
    Neurosurgery 67: 984-91, 2010
  5. Teng L, Nakada M, Zhao SG, Endo Y, Furuyama N, Nambu E, Pyko IV, Hayashi Y, Hamada JI.
    Silencing of ferrochelatase enhances 5-aminolevulinic acid-based fluorescence and photodynamic therapy efficacy.
    Br J Cancer 104: 798-807, 2011
  6. Kinoshita M, Shinohara H, Hori O, Ozaki N, Ueda F, Nakada M, Hamada J, Hayashi Y.
    Association fibers connecting the Broca center and the lateral superior frontal gyrus: a microsurgical and tractographic anatomy.
    J Neurosurg 116: 323-30, 2012
  7. Kamide T, Kitao Y, Takeichi T, Okada A, Mohri H, Schmidt AM, Kawano T, Munesue S, Yamamoto Y, Yamamoto H, Hamada J, Hori O.
    RAGE mediates vascular injury and inflammation after global cerebral ischemia.
    Neurochem Int 60: 220-8, 2012
  8. Jin R, Nakada M, Teng L, Furuta T, Sabit H, Hayashi Y, Demuth T, Hirao A, Sato H, Zhao G, Hamada JI.
    Combination therapy using Notch and Akt inhibitors is effective for suppressing invasion but not proliferation in glioma cells.
    Neurosci Lett 534: 316-321, 2013
  9. Kitano A, Shimasaki T, Chikano Y, Nakada M, Hirose M, Higashi T, Ishigaki Y, Endo Y, Takino T, Sato H, Sai Y, Miyamoto KI, Motoo Y, Kawakami K, Minamoto T.
    Aberrant glycogen synthase kinase 3β is involved in pancreatic cancer cell invasion and resistance to therapy.
    PLoS One 8: e55289, 2013 薬学修士
  10. Pyko IV, Nakada M, Sabit H, Teng L, Furuyama N, Hayashi Y, Kawakami K, Minamoto T, Fedulau AS, Hamada JI.
    Glycogen synthase kinase 3β inhibition sensitizes human glioblastoma cells to temozolomide by affecting O6-methylguanine DNA methyltransferase promoter methylation via c-Myc signaling.
    Carcinogenesis 34: 2206-2217, 2013 第12回高安賞最優秀論文賞
  11. Echizen K, Nakada M, Hayashi T, Sabit H, Furuta T, Nakai M, Nasu-Koyama
    R, Nishimura Y, Taniue K, Morishita Y, Hirano S, Terai K, Todo T, Ino Y, Mukasa A, Takayanagi S, Otani R, Saito N, Akiyama T.
    PCDH10 is required for the tumorigenicity of glioblastoma cells.
    Biochem Biophys Res Commun 444: 13-18, 2014
  12. Tanaka S, Nakada M, Yamada D, Nakano I, Todo T, Ino Y, Hoshii T, Tadokoro Y, Ohta K, Ali MAE, Hayashi Y, Hamada JI, Hirao A.
    Strong therapeutic potential of γ-secretase inhibitor MRK003 for CD44-high and CD133-low glioblastoma initiating cells.
    J Neurooncol [Epub ahead of print] Oct 8. 2014 平成27年3月卒業見込
  13. Yoshikawa A1, Kamide T, Hashida K, Ta HM, Inahata Y, Takarada-Iemata M, Hattori T, Mori K, Takahashi R, Matsuyama T, Hayashi Y, Kitao Y, Hori O.
    Deletion of Atf6α impairs astroglial activation and enhances neuronal death following brain ischemia in mice.
    J Neurochem 2014 Oct 28. [Epub ahead of print] 平成27年3月卒業見込
  14. Chikano Y, Domoto T, Furuta T, Sabit H, Kitano-Tamura A, Pyko IV, Takino T, Sai Y, Hayashi Y, Sato H, Miyamoo KI, Hamada JI, Nakada M, Minamoto T. Glycogen synthase kinase 3β sustains invasion of glioblastoma via the focal adhesion kinase, Rac1 and c-Jun N-terminal kinase-mediated pathway.
    Mol Cancer Ther 2014 Dec 10. [Epub ahead of print] 薬学修士
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